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『〈インターネット〉の次に来るもの』「COGNIFYING」インデックス ① 未来像

本日の記事は、『〈インターネット〉の次に来るもの』の「COGNIFYING」の章のうち、未来像を語った箇所のインデックスです。

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次世代産業ロボット「バクスター」

引用文の後の数字はKindle版の位置番号、強調部分はブログ作者によるものです。

Cognify(認知化)する仕事の例



・化学にAIを加えてやると、科学者はバーチャル実験ができるようになる。化学物質の天文学的な数の組み合わせを検索して、実際に研究室で実験する価値がありそうなものだけを選び出すことができるのだ。(713)

・顧客の反応に基づいたAIのパターン認識によって、デザインを微調整し、新しいインテリアを後景に据えてさらにテストを続ける。それを繰り返すことで、顧客個人に最適なデザインがAIによってできていく。(713-725)

・法律にAIを適用すれば、大量の書類から必要な証拠を発見したり、判例間の整合性を判別したり、法的に議論の余地のある箇所を抽出したりすることもできるだろう。(725)

・以下に挙げるのは、一見思いもよらない分野の認知化による強化の例だ

 コグニファイした音楽
 コグニファイした洗濯
 コグニファイしたマーケティング
 コグニファイした不動産
 コグニファイした看護
 コグニファイした建設
 コグニファイした倫理
 コグニファイしたオモチャ
 コグニファイしたスポーツ
 コグニファイした編み物

(731-754)


AIの特徴


20160813_future_2.jpg

・クラウド・コンピューティングは収穫逓増の法則を強化する。これはネットワーク効果とも呼ばれるもので、つまりネットワークの規模が拡大するにつれて、その価値はそれ以上に速く増大する、という法則だ(834-848)
「ネットワーク経済」の法則―アトム型産業からビット型産業へ…変革期を生き抜く72の指針

・このものすごいサイクルに入ったスタートアップは急速に成長し、一気に大きくなって競合他社を圧倒する存在になっていく。その結果、われわれのAIの未来は、二、三の大きな汎用クラウドベースの商用知能に寡占的に支配されることになりそうだ(848)

・これからの10年であなたが直接間接を問わず使うAIの99%は、まるでオタクのように狭小で超有能な専門家のようなものになるだろう(882)

・われわれは進化するAIに自意識が生じないように設計すべきなのかもしれない。最も高価なAIサービスは、自意識がないことを売りにすることになりそうだ(895)

・非人間的な知能は、欠陥というより特徴だ。思考するマシンで最も重要なことは、それらが人間とは違う発想をすることなのだ(895)

・今後発明される最も重要なマシンは、人間の方が上手にできる仕事ではなく、人間がまるでできないことをこなすためのものだろう(968)

・近い将来には、あまりに深遠なレベルの問題を解くには、何百もの異なった種の知性が必要になるだろう。異質な知性による解答をそのまま受け入れることは難しいため、新たな文化摩擦が生じるだろう。(979)

・AIという言葉は「異質の知性(AlienIntelligence)」の略号にもなることだろう。(991)

われわれの仕事は違った考え方をするマシンを作り、異質な知性を創造することなのだ。だからAIのことを実際は、AA(ArtificialAlien:人工異星人)と呼ぶべきだろう(991)

Cognifyされたロボットの特徴


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自律自動車「GoogleCar」

・これから数年の間に最も注目を浴びる異星人的知性は、身体を与えられたものだ。われわれはそれをロボットと呼ぶ(1016)

・ロボットもまた、いろいろな形や大きさや構造を持つようになり、言うなれば多様な種として出現するだろう(1016)

・150ポンドの荷物を一日中持ち上げることのできるスピード型ロボットが、荷箱を探し出し、それらを仕分けし、トラックに積み込む。こうしたロボットはすでにアマゾンの倉庫で稼働している(1043)

・フルーツや野菜の収穫は、農園に人を見かけなくなるまでロボット化がどんどん進むだろう。(1043)

・薬局では薬剤師が患者の相談に乗っている裏側で、薬を1粒ずつ扱うロボットが使われるようになるだろう。実際にこういう薬を仕分けするロボットは、カリフォルニアの病院で稼働している(1043)

・オフィスや学校の掃除といったもっと手間のかかる仕事が、深夜労働をするロボットに置き換えられ、最初は簡単な床や窓の清掃から始まって、ついにはトイレ掃除もできるようになる日が来るだろう(1043)

・長距離トラック輸送の高速道路の区間の運転は、トラックに組み込まれたロボットが行なうようになる。2050年までに、ほとんどのトラック運転手は人間でなくなるだろう。アメリカでは(長距離トラック運転手は)とても一般的な職業なので、これ(ロボットがトラックを運転すること)は大ごとだ(1043-1055)
Self-Driving Trucks Are Going to Hit Us Like a Human-Driven Truck

・グーグルの翻訳AIはスマートフォンを通して個人用の通訳者になってくれる(1059)

・大量の情報を扱って決まりきった作業をするような仕事は、すぐに自動化されるだろう(1059)

・彼(ロドニー・ブルックス)は言う。「今は製造業といえば中国ということになっています。でもロボットのおかげで生産コストが下がるにつれ、輸送コストの方がはるかに大きなものになるでしょう。近場で生産した方が安くなるのです。そこで私たちは、地域のフランチャイズ化した工場のネットワークを作り、納品先から5マイル以内で生産できるようにするつもりです」(1116)

2050年に一番儲かる職業は、まだ発明されていないオートメーションやマシンによるものだと予測しておけばまず間違いないだろう(1174)

・今後数年でロボット運転の車やトラックが当たり前になり、トラック運転手は新たな仕事として経路の最適化や、交通アルゴリズムを調整してエネルギー消費や時間配分を最適化する業務に従事することになるだろう。(1185-1197)

・ロボットを使った手術が日常的に行なわれるようになると、より複雑になったマシンを殺菌する新たな医学的手法が必要とされるようになるだろう(1197)

・自分の行動のすべてを自動的にトラッキングすることが日常化すると、そのデータを解釈するのを助けてくれる、プロのアナリストという職業が出てくるだろう(1197)

・あなたの個人用ロボットが日々稼働できるように面倒を見てくれる、ロボットシッターという職業が必要となるだろう(1197)

・新しい職業も、いずれはオートメーションで代替されていく(1197)

・バクスターの子孫であるパーソナル・ワークボットを誰もが自分の手足のように使うようになったら、本当の革命が起きるだろう(1197)

・あなたの農家としての新しい仕事は、農場のシステム全体を監視することだ(1197)

・誰もがパーソナル・ロボットを使えるようになるだろうが、ただ持っているだけでは成功はおぼつかない。それよりも、ロボットやマシンと一緒に働くプロセスを最適化できた者が成功を摑み取るだろう(1209)

・われわれ人間の役割は、ロボットのために仕事を作り続けることになる──この作業は決して終わりがないだろう。だからわれわれの仕事も少なくとも一つはずっと残るのだ(1220)

あなたの将来の給料は、ロボットといかに協調して働けるかにかかっている。あなたの同僚の9割方は、見えないマシンとなるだろう(1231)

次回の記事は「COGNIFYING」のアイデアのインデックスを掲載します。

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吉本幸記

Author:吉本幸記
元エンジニアのフリーライター。テクノロジー系の記事を執筆している。アートにも関心がある。美術検定3級取得

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